不当解雇 解決事例3

不当解雇を主張し250万の解決金

30代で夫と二人暮らしのNさんは、従業員20名ほどの電子機器販売を営む会社の事務として働いていました。社長の娘はNさんと上司との不倫を疑い、社長は娘の言うことを頭から信じ込んで結局Nさんを解雇してしまいました。

解雇から数か月経ったのちNさんが当事務所に相談に来られ、当事務所から内容証明郵便を発送すると、会社は、Nさんには不倫の疑いがあり秩序を乱したので解雇は有効であるなどと述べたため、話合は進まないと判断し、こちらから労働審判を申し立てることになりました。
労働審判の第1回期日にて、約30万円の未払い残業代も含めて250万円の解決金を支払うとの調停が成立しました。

解決のポイント

Nさんの勝因は、会社の自主退職の圧力に応じることなく、自らの正当性を主張して自主退職を拒み続け、解雇通知書を会社から交付させたこと、そして、解雇通知後も泣き寝入りすることなく、労働局などに相談をしてあっせんを申請するなどして、解雇の不当性を主張し続けたことです。通常解雇が無効とされた場合の解決金は給与の3〜6か月が相場とされていますが、不倫の疑いがあるなどといった何の根拠もない理由による解雇に対して、Nさんが徹頭徹尾解雇の不当性を主張したことで、裁判所に相場の額を超えた解決金を支払うべきと判断してもらったように思われます。また、理不尽な解雇を行うような会社は、労働時間の管理も杜撰であることが多いため、未払い残業代が存在するかどうか確認してみることも重要です。

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