残業代の不払い 解決事例3

完全歩合給の労働者が最低賃金などを請求し180万円で和解

完全歩合制の給料で働いていたタクシードライバーのEさんは、毎月フルタイムで働き、残業もしていたにもかかわらず、月々の給料は10万円にも満たない金額でした。Eさんはその金額に疑問をもち、当事務所に相談しました。

当事務所はEさんの給料の金額を大まかな勤務時間で割って計算した結果、Eさんの給料の金額が最低賃金を下回っている疑いが強いと判断し、内容証明郵便で、最低賃金の不足分と、残業代の支払いを請求しました。 ほどなく相手方は、弁護士を代理人につけたうえで、交渉に応じてきました。当事務所はその弁護士を通して勤務記録を開示させ、本来支払われるべき賃金を計算して、不足分の支払を求めました。
その結果、Eさんは裁判にするまでもなく、180万円の解決金を手に入れることができました。

解決のポイント

請求の根拠となる法律の条文を明示して相手方の法律違反を指摘し、労働基準監督署への申告も辞さない構えを示したことが、早期解決につながりました。
最低賃金や残業代は、出来高払い制の賃金で働かれている労働者にも保障されています。特に、具体的な方式での勤務時間の記録が義務付けられている業界(運輸業など)では、容易に違反が判明します。
しかし、それを知らずに人を雇っている経営者も少なからずいる、というのが実情です。
給料が正しく支払われているかどうか疑問をお持ちの方は、一度弁護士に相談してみることをお勧めします。