残業代の不払い 解決事例2

残業の証拠を揃え400万円を回収

30代 Fさんは従業員20名ほどの運送会社にトラック運転手として勤務していました。Fさんは、ほとんど休日もないまま毎日夕方から翌日夕方まで深夜にわたって長時間労働をしていましたが、同業他社と比較して給料は低く抑えられていました。Fさんは会社に残業代の支払を求めましたが、会社はこれに応じようしないばかりかFさんに対して退職するよう要求しました。Fさんは裁判をおこしてでも残業代を請求することを決心して、当事務所に相談に来られました。

当事務所から内容証明郵便を発送し、約500万円の未払い残業代を請求したところ、会社の代理人弁護士から50万円程度であれば支払うとの回答がなされました。しかし、裁判所を介して請求すればより多額での解決を図れると判断し、労働審判を申し立てました。結局約400万円を支払わせることができました。

解決のポイント

Fさんの勝因は、トラックに備え付けられたタコグラフ用チャート紙の写しを所持していたこと、および、裁判所に対して運転ルート・勤務内容について詳細に説明することができたことです。残業代を裁判所に認めさせるには、こちらの方で残業の事実を立証する必要があり、タイムカードや今回の運行状況が記録されたチャート紙のような客観的な証拠が重要となります。