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解決のために知っておくべきこと解雇

解雇が無効なとき、いくらもらえるのか

地位確認とはどういうことか

さきほど述べたとおり、解雇の無効を争う場合、法律上は「労働契約上の権利を有する地位の確認」という建て前で争うことになりますが、これは①「解雇は無効なので、私はまだ会社の従業員ですよ。」と主張することになります。それとともに、②「会社の従業員であるにもかかわらず、無効な解雇の主張をした会社の都合で働けなかったので、解雇されたときからの給与は全額払ってください。」ということも合わせて主張することになります。
労働者の方からすれば②の主張が重要になりますが、法的には①の地位確認の主張が成り立ったうえでの②の主張になるため、①の主張が必須となるのです。

バックペイとは

実務上「バックペイ」ということばがよく使われます。端的にいいますと、賃金相当額の遡及支払い、ということですが、わかりやすく言うと、解雇されてから現在に至るまでの本来支払われるべきである賃金相当額、ということになるかと思います。解雇の無効を主張する場合、先述のとおり①地位確認と②賃金(バックペイ)の支払い、が支柱になりますが、労働者にとって①は復職を望む場合や名誉的なところ以外はあまり関心になく、②にもっとも関心があるものと思われます。実際、労働審判や訴訟上の和解においては②の額が最大の争点になります。

いくらもらえるのか。

これが労働者の方の最大の関心事になるかと思いますが、これについて明確な相場というものはありません。
ただ、解雇の無効を内容とする判決になる場合、バックペイを基準とした支払いを使用者に命ずることになるので、訴訟上の和解においてもバックペイを目安にせざるを得ず、現実にもそれが一番の基準になっているものと思われます。
現在の労働事件においては、訴訟よりもその前段階にある「労働審判」で解決することが大半のようですが、この労働審判でもバックペイが大きな基準となっています。
ただ、労働審判はあくまでも「調停」による解決として、使用者との合意が基準になるので、調停案としてはその他諸々の事情(被解雇者である労働者の帰責性、就業期間の長短、使用者たる会社の財政状況)も考慮して提案されています。

中間収入の控除について

これは、労働者が解雇されてから解雇無効判決を得るまでの期間に他の事業所で働いて収入を得ていた場合に、使用者がこの中間収入を労働者に遡って支払うべき賃金額から控除できるか、というものです。この理論の具体的適用については争いがあるところですが、判例においては、解雇期間中の平均賃金の6割以上の額の部分については控除の対象となり得ることを認めています。
訴訟で判決までいったときはこのことが大きな問題になりますが、当事務所の例ですと8割程度は労働審判で解決し、審判が決裂して訴訟に移行した場合にも、和解で終わることがほとんどなので、現実にこれが訴訟で争われたことはほとんどありません。

通常は後述の残業代を合わせて請求することになる

詳細は後ほど述べますが、日本の労働者は程度の差はあれど、たいていに方はサービス残業をしています。なので、解雇の無効を争う場合、合わせて未払い残業代の請求もすることが大半です。

・労働事件においては、訴訟にいたる前に「労働審判」で解決することが大半です。

・「労働審判」では「バックペイ」が支払われる金額の基準となっているようです。

・残業代も合わせて請求することができます。

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